湯長谷の日記

佐々木蔵之介さんを推しています。蔵之介さんがかわいいとだけ書いてあるブログです。

ドラマ『天才を育てた女房』の感想

夫の好みの関連でちょっとだけU-NEXTに入ったので、私も趣味を追求しようかと思い、U-NEXTならではの配信作品はあるかな~と思って見てみました、読売テレビ日本テレビ系SPドラマ『天才を育てた女房』。

数学者・岡潔とその妻みちの物語です。

見ながらダブルミーニングで「無理…」が連発でした。
蔵之介さんも天海祐希さんも素敵すぎて、オタク的に無理(誉め言葉)なのと、この結婚生活、正直しんどすぎて無理…なほうの無理です。

良いほうの無理、としては…髪型とかもヘシャっとしてたり、ボサッとしてたり、派手じゃない感じのビジュアルとか、もう大好きど真ん中だし、研究者によくある歩き方がちょっとおかしい感じとかも最高に愛おしいし、一途に真理だけを見つめている様の演技が本当に心をつかむし、心身の調子を崩したころの目つきにはゾッとさせられるし、蔵之介さんの芸がてんこ盛りの作品でした。
特に大好きなのは、独身時代に秋月くんに男女の心の機微を説かれて「そうなん?」と思いもかけない真理に気づいたような顔してた時と、ドラマの最後にみちさんに「生まれかわっても、みっちゃん、また結婚してな!」とあっけらかんと語りかけるところ。
この作品の中の岡先生にとってみちさんへの気持ちも、特に何かこねくりまわしたり特別視したりするわけでなく、真理としてただそこにあるものだし、それでいてスミレのように美しいものなんだなあと思うわけです。

世の中から長い間認められなかった天才の夫を献身的に支えた妻の愛の物語、今でも十二分に大好物な設定ですし、今回もすごく楽しめました、それは本当です。たぶん私も15歳くらいなら「こういう人生を送ろう!よし、理学部に結婚相手を探しに行くぞ!」ってなると思うのですが、何年か人並みに結婚生活を送って日々妻業・母業に従事していると思うのは、結婚生活は24時間365日続く、この1分1秒の連続である「生活」だからね…貧乏だの苦労だのは少ないに越したことはないよ…。ドラマにそんなこと思ってもしょうがないのですが、ちょっとしんどいですな…。なんてことを思ってしまいました…。赤ちゃんを沸騰したヤカンとストーブの横に寝かせておくとか、もうほんとしんどい…とか思ってしまうのは、私があまりにも母業で現役真っただ中だからかな。いや、ただ心が狭いだけかも!

それはそれでおいておいて、この話、自伝とかをもとにしてるのかな、岡先生、自伝とか書くような人じゃないよね、伝記とかあるのかな…と思って検索してみたら、自伝・伝記の類は(おそらく)ないけれども、そのかわり、いろんなご著作が見つかってびっくりしました。ん?ドラマで見たような感じの天才数学者では?これ、同姓同名の別の人の著作が混じってない?とか、かなり困惑しましたが、まぎれもなく、数学者の岡先生が書いている。小林秀雄との対談とかもだよ〜?数学の御著作は、はなから、はなっから!!理解できるとは思ってないのですが、『春宵十話』『紫の火花』などなど、日本語で書かれたご著作は少し読んでみたいと思いました。でも、さっと流し読み、というわけにはいかなそうだけどなあ…。

 

春宵十話 (角川ソフィア文庫)

春宵十話 (角川ソフィア文庫)

  • 作者:岡 潔
  • 発売日: 2014/05/24
  • メディア: 文庫

紫の火花 (朝日文庫)

紫の火花 (朝日文庫)

  • 作者:岡 潔
  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 文庫

 

ドラマを見て、Amazonを流し見したくらいだけど、とにかく「究める人」だったんだろうなあという感想が強く心に残ります。あと、岡先生はご自分の頭の中のことを、みちさんに話して聞かせたりすることはあったのかなと考えたりもします。研究に没頭する背中を眺めるだけで、生活の困窮にも耐えて、ずっと何十年も支え続けられるものなのかなと、私なんかは思ってしまいますが…。わかると言えなくても、対等に何か語り合ったりできなくても、研究の言葉が自分に向けられる楽しさや嬉しさのある毎日だったらいいなと勝手に自分のフレームワークにはめて思ってしまいます。

あ、でも、天才・佐々木蔵之介の背中を見つめていられるなら、私、どんな困窮にも耐えて、スミレのようにただあるがままに咲いて生きていく自信ありますけど?!?!

 

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#佐々木蔵之介