湯長谷の日記

佐々木蔵之介さんを推しています。蔵之介さんがかわいいとだけ書いてあるブログです。

映画『花戦さ』の感想

久しぶりに映画を見ました。といっても、前から手を付けていたのですが、多忙故ちびちび見ていて、半分くらい残していたものを一気に見た感じです。

主役は野村萬斎さん演じる池坊専好で、利休と親しく、利休の死後、花をもって豊臣秀吉をいさめる…というお話です。

蔵之介さんは前田利家の役で、出番は短いけれど、とても良いです。今日も顔がいい。圧倒的に顔がいい。声がいい。目がきれい。おひげが男前。

猿之助さんが秀吉なので、2人で並んでいるとなんだか嬉しくなってしまいます。あと、ほんとはうちの推しが太閤殿下なのに~とも思ったりもします。でも、この映画の秀吉様、けっこうきつい時期なので、うちの推しじゃなくてよかったとも言えますな。ちなみに、途中の場面転換で「聚楽第」ってテロップ入る瞬間があって、必要以上にときめきを感じました。

キャストがやたらと豪華だった気がします。あと、なんというか、画面の圧が高めな感じでした。お花の作品がバーンと大写しになる画面が多いのですが、それがとてもきれいだし、加えて、野村萬斎さん(猿之助さんもかしら)の表情が濃い目なので、絵がいちいち極太の筆でざざっと流麗に描いたような雰囲気があって、不思議なパワーにやられそうになります。

あとは、利休の黒楽が出ずっぱり(?)なんですが、ついつい『嘘八百』を思い出して、パラレルワールド…!ってなります。ていうか、信長様が中井貴一さんだから!!あと、ちなみに、利休は佐藤浩市さんです、『誰も守ってくれない』ご参照くださいね…。なんかあらゆる点で、蔵之介さんの他の作品が頭にちらついていろいろおいしい作品でした。

 

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映画『美しい星』の感想

蔵之介さんを推す旅は、前触れなしに現れるめちゃくちゃ面白い映画との出会いの連続でした…。


なんやこれ!!むっちゃくちゃに面白いぞ!!傑作か!!監督からキャストから、作った人たちみんな天才!!


『美しい星』、最初はどういう映画なんだろうと思っていたんです。概要を斜め読みしても意味がわからんし、でも原作は三島由紀夫なんだ…とか、謎な要素が多すぎて、とりあえず見るしかないなと思って手をつけました。いわゆるB級ゾンビ映画とかサメ映画みたいな感じで何か手仕事でもしながら見ていけばいいのかなあ(←失礼)と思いながら…。


そしたらねえ、開始5分で根拠のない確信を得てしまった。「この映画、やばい、絶対めっちゃ面白いと思う…!」最近は映画の見方もヘルシーなので、1時間でお開きにして2日間にわたって見ることが多いのですが、その時点でもう「今日は最後まで見てしまう可能性が高いな…」と覚悟を決めました。いいんだ、どうせ夜中に子供に起こされるし、もう睡眠不足も極まってるからここがどん底だ、これ以上お肌のコンディションも悪くなりようはない。


ストーリーは、私が書いてもほぼ意味不明だと思うのですが、ある日、火星人としての自覚を得た気象予報士の大杉(リリー・フランキー)が、地球の人々に地球が直面している危機について訴えかける、という話です。ちなみに息子が亀梨和也くんで水星人、娘が橋本愛ちゃんで金星人、奥さんは中嶋朋子さんで地球人です。蔵之介さんも水星関係者かな…。


みんなが異星人としての気づきを得てからの、考えや行動に少しずつ狂いが生じていく感じがすごくおもしろくて、しかもその3人(プラス奥さん)の変調のストーリーがうまいことつながりあってクライマックス(もしくはカタストロフィー?)に至る感じがもうお見事。


見ていて、いつもどこかで化かされている感じがするというか、どこまでがこの映画という虚構の中での真実の話なのか、どこまでが冗談なのか、私の映画読解力では判然としなくて「あれはなんだったんだ?」という気持ちにさせられるところも多かったのですが、それはさておき、この不思議な話をまとめきって1本の映画として成立させた力量たるや。


蔵之介さんも、あの不思議な役を演じるのが、なんかほんとすっごいうまいんですわ。文字通り「身動ぎせず」っていう感じ!体幹がしっかりしているのかしら。すっと立って全然ゆれないから、ほんとに人間じゃないっぽい。ていうか、1番最初に登場した時、車からさっと出てくるのですが、スタイルがいい!スーツがいい!顔がいい!!ってなりました。宇宙人を演じてもイケメンがすぎるって、なんなんだ、この人は。蔵之介さんが大杉さんの奥さんにやたらと顔が近くなる場面があるのですが、あー!近い!!私もマルチに手を出して、表彰式で蔵之介さんに近寄られたい!って思いました。半分うそです。


映画の幕引きは、家族の物語って感じで閉めたのですが、これが意外と自分のツボにはまってしまって、夜中にかなりホロホロしてしまいました…ははは…。私も人生折り返した中年だからね。原作はどんな終わり方なんでしょうね。


エンディングだけでなく、原作は全体的にどんな雰囲気なのかな、どんなストーリーなのかな、というのが今気になっているところです。自分時間がもう少し増えたら、原作を読もう。

 

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映画『県庁の星』の感想

『リチャード三世』で受けた傷も少しずつ癒えてきたので、また、蔵之介さんの出演作を辿っていく旅の再開です。

『県庁の星』、2006年公開の映画~!14年も前!
主演は県庁期待の星の織田裕二さんと、彼が民間との人事交流で派遣された先のスーパーで働く柴咲コウさん。蔵之介さんは、織田さん演じる野村の同期職員。出番はそんなに多くないけど、お育ちがよろしくて、ほどよいやる気とほどよい力の抜き具合で地方公務員として絶妙にいい感じに出世していけそうな役柄。ナイーブなキャラクターというわけでは全然、まったくないんだけど、映画の最後に大人の世界の闇に驚かされるような場面もあったりします。とにかく若くて、蔵之介さんが出てくると「若いよ!かわいい!!」って声をかけちゃうよね!

作品自体ももちろん面白かったです。一生懸命働くっていいよね!
物語後半というか、ターニングポイントになるあたり、野村が自分が外されたプロジェクトの建設予定地で倒れているあたり前後、ちょっとファンタジックっていうかロマンチックすぎるんじゃないかとも思って、私はこの先、この映画を見続けられるかなと一瞬危ぶみましたが、織田さんが出るとやっぱりすべてが熱血みたいになるし、これがいい感じなのだろうなと思いながら楽しみました。実際、スーパーがいろんな試練を乗り越えていく様を見てたら、最後ほろりとしちゃったよ!

最後、織田さんの野村と柴咲さんの二宮さんのこれからを示唆する感じで終わるわけですが、力をあわせて大きな仕事を成し遂げた男女の登場人物が最後あんな感じで終わるっていうのは、当時としては定石だったなあと懐かしく思う気持ちもします。14年たった今では、たぶんだけど、終わり方にもう少しバリエーションが出てきたんじゃない?そんな牧歌的な気持ちにもなりました。

 

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映画『誰も守ってくれない』の感想

いやはや、良作…。好き…。俳優推しでローラー作戦みたいに過去作を見ていくと、こういう感じでノーマークの方向からいきなり良作が飛んでくるから油断ならないよね…。


最初にざっと概要を読んでいて「フジテレビの人気ドラマ・映画シリーズ『踊る大捜査線』の脚本家である君塚良一が監督し、亀山千広がプロデュースを手掛ける刑事映画。」っていうくだりを斜め読みしていたから、勝手にエンタメ作品だと誤解していたんです。どういう読解力かね、私は。いやもう全然、骨太の社会派っていう感じでした。


ある犯罪の容疑者の妹(志田未来ちゃん)とその子を保護する刑事(佐藤浩市さん)が主演の作品です。蔵之介さんは新聞記者の役。息子がいじめにあって不登校になっているということで、いじめの加害者が守られて、被害者が何も救われなかったことが心の中に重く占めているという感じ。出番の尺自体は短いのだけど、とても重要な役で、特に後半の展開はこの蔵之介さんの新聞記者が独自の切り口で報道した記事から展開していったみたいなとこもある。


加害者はどんな目にあってもいい、考えられる限りのひどい目にあってしまえという、ずっと抱いていた気持ちが事件をきっかけに形を変えて表出してきたっていう感じの目つき、ほんと心つかまれる…すごいわ。なんていうか、加害者側が守られることへの怒りに取り憑かれていて、しかもたちが悪いことに、それが職業上の振る舞いとないまぜにになっていて、歯止めが効かない感じになっていて、この件に関してはもうこの人は何を言っても聞いてくれないなと思わせるような、心のどこかが固まって閉ざされてしまっているような演技を、時間的には短い出番の中でよく爆発させることができるわ…。私の推し、やっぱり最高よ。


あと、志田未来ちゃんが若い。そして、すごい。この作品の時は子役っていう年齢じゃないかもしれないけど、天才子役と言われてたのも納得。

 

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映画『夫婦フーフー日記』の感想

この作品を見る前、なんだか不安だったんです。どうしてかっていうとAmazonのレビューがすごく星が少ないから…。私はU-NEXTで見たのですが、そこでのレビューも妙に星が少ない…。私は一度見始めた作品をリタイアすることはかなり少なくて、最後まで責任をもって(?)見る派なのですが、愛する推しの作品を見ながら憮然として「乗りかかった舟だ!」とか言って見続けるなんてことしたくないんだけど…と心配していたのです。で、結論としては、全然問題なかったです!いい映画でした。なんだよ~、レビューめ。やっぱり自分の目で見て自分の気持ちで楽しむのが一番ね。

確かに、派手な作品ではないし、ストーリー的にものすごい奇跡が待ってるわけではないし、私の感想には「佐々木蔵之介」加点と「赤ちゃん」加点という偏愛に満ちた加点ポイントがあるわけなので、万人が星5をつけるとは思わないけど、私はとても好きでした。

作品としては、長年友達だった奥さんと結婚し、お子さんも授かったタイミングで奥さんのがんが発覚し…という旦那さんが書いた闘病ブログをもとにしたものです。闘病ブログ自体が書籍化されて出版されていて、この映画はそれに加えてさらにストーリーを膨らませて…っていう感じなのだと思います。

確かに前半の闘病ブログの書籍そのものをなぞった部分(書籍を読んでいないので完全に推測です、すみません)を見てるうちは「このまま、ほんわか&泣ける系で進むのか…まあ、かまわんぞ…それにしてもこの旦那さん役の蔵之介さんの表情、優しくてまじ眼福すぎ…」という気持ちだったのですが、映画の後半、出版化を周りの人たちに渋られたり、シングルファーザーとして仕事をする中でいろんな壁にぶつかって、みたいなあたり、とてもよかったです。特に、みんなに出版になんやかや言われた時の蔵之介さんの目が深淵を覗いていたっていうか、虚無を宿していたのがまた「この人のこういう表情好きよ…」みたいになってしまった。

奥さんとの二人の会話もとてもテンポよくて、二人のキャラクターや関係性が手に取るように見えてくる感じがとってもうまいと思いました。会話劇みたい。

それと、細かいけど、個人的ときめきポイントとしては、旦那さんがバスの中で文字を書くシーンなのだけど、私は映像作品の中で俳優さんが文字を書くのを見るのに背徳的などきどきを覚えるというか、そこだけ、演技ではなくて、俳優さんの個人的な人となりが出てそうで「いいのかしら…ウフフ…」みたいな気持ちになってしまう。蔵之介さんの字も(本人だよね??)きれいはきれいなんだけど、それよりも「なんか…真面目そう…!」とか思ってしまって、この字で学生時代勉強してきたり、いろいろしてきたのかと思うと、尊くて今日も合掌。俳優さんの文字について一番鮮やかに覚えているのは、だいぶ昔に見た『鍵泥棒のメソッド』で堺雅人さんと香川照之さんの文字がすごく対照的だったことです。あれはさすがに盛ってるか(文字で演技?)なんだったら別の人(文字の俳優??)に書いてもらってるかも。そのくらい、私の中では、物語の中のキャラクター造形に不可欠な手書き文字でした。

あと、赤ちゃんを抱っこ紐にいれて歩いてる蔵之介さんが尊すぎて天を仰いだよね…んんん~!!!!!サービスショット!!

ちなみに出てくるご夫妻、出会ったころはオザケンについて友人たちと議論してる感じとか、蔵書の好み的に、ああ…私よりちょっと年上だと思う…なんかいろいろラインナップが生々しいな…とか思ってしまいました。

 

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#佐々木蔵之介

映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES』の感想

配信で見られるので「よし!」と思って見ることにしました。事前にあらすじを確認しておいたところ「これは蔵之介さんは遺影でしか出てこないかもしれないな…」とは思っていたのですが、映画の評判自体、以前にうっすら聞いていたので、とりあえず見ておくことにしました。一応、蔵之介さんとしては、遺影以上の露出がありました。ちゃんと動いていました。もちろん素敵だったよ!

だけど、いざ映画の感想を書き残しておくとしても、なかなか難しいな…。一番大きな感想は「これ、自分が20歳前後で見たら熱狂しただろうな」という感じでしょうか。画面もすごくかっこよく仕上がってるし、一枚絵として見ても「きまったな…きめおったな…!」と思う瞬間が多々あったし、話もいいし、作りがうまいし。だけど、「自分がもっと若かったら」という気持ちばかりを見つめてしまうというか、なんていうか、自分の感受性がポイント・オブ・ノーリターンを越えて、老いていくばかりなのだなという気持ちにさせられた1本でした…。

だって、一番心がきゅっとなった瞬間って、作品の後半も後半の方、赤ちゃんが生まれる映像が使われた時だもんね…。「うわー!この赤ちゃん、めっちゃ生まれたてじゃん!」ってなって、コウノドリでも見ておれって感じですよね…。

この映画に没入できるセンスはもう戻ってこないかもしれないと思ったのと同時に、自分の子供たちがこれから数年後にはこういうフェーズに突入していくかと思うと、親子っていうのは生まれてから死ぬまで絶対にわかりあえる瞬間っていうのはこないし、もうまるで別人格だなと思って、子育てっていうのは自分のリソースこれだけつぎ込んで日々実施しているものなのに、なかなかしんどいもんだなと思いました。何十歳も年下だもんねえ…。池松壮亮くんだって、私にとっては若い子なのに、この映画のキャストとの並びでいったら完全におっさんだもん。なんかその事実にぎょっとしたよ…。

監督、35歳、青学出身で在学中から映像制作、電通に営業で入社してCMプランナーに転身。イケすぎか!

20歳前後の私がもしこの作品を見て夢中になった後に、私が書いたこの日記を読んだら、ほんとに絶望しかないと思うのですが、人は変化しながら生きていくものですね…。

 

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映画『守護天使』を見た感想

最初は「うーん、当時の邦画っぽさあるねえ…2009年公開…なるほどねえ…」と思いながら見ていたのですが、最後は「なんだこれ!掘り出し物に当たりましたわ!」という気持ちでした。掘り出し物感は、9割は蔵之介さんに由来するのですが、残りのところも他のキャスティングの良さからくるものです。


内容は、通勤途中で出会った女子高生に恋をするさえないサラリーマンの物語、命の危険に晒されているその女の子を一生懸命守ろうとする…というものなのですが、主役がカンニングの竹山さん、蔵之介さんはその友達のチンピラの役です。


まずねえ…この蔵之介さんの役が最高すぎるんだわ…。とにかくスタイルいいからね!暗めの色あいでぴっちり目のお召し物でチンピラ感だしているんだけど、それがスタイルのよさを引き立てちゃって、もうなんというか、いかんかったね。実にいかんかった。お上品ではないセリフもかなり混ざってくるのに終始「はぁ…美麗…」といううっとり目線で見てしまうのはもうしょうがない、もてるものの宿命です。


『破門』もしかりだけど、蔵之介さん、ヤクザものの役がほんとにはまるわ…。上背もあるし、スタイルかっこいいし。目が大きいから、あの目をかっと見開いて睨まれると、ウフフってなっちゃう、間違えた、すごみがある。


周りのキャストも良すぎなんだけど、まず、大杉漣さんと吉田鋼太郎さんが出てるから、これはどこのイケオジパラダイスかなっていう感じです。ちなみに吉田さんのwikipedia を見たら、wikipedia に書かれている分の過去の出演作の中では、『守護天使』が1番古い映画の作品だった!なぜだか誇らしい気持ち!意味がわからんけど!


大杉漣さんとの共演も嬉しくて、この後に『抜け穴の会議室 -Room No.002-』ということかな…?と思うと、はよDVD買わねば!ってなります。
守護天使』から離れるけど、こんな過去インタビュー見つけたわけですが…

http://t.pia.jp/interview/stage/nukeana.jsp


「親子役」っていうのは『船を降りたら彼女の島』のことかな…。蔵之介さんのかなり最初の頃の作品だし、見てみたい!


あと、この記事も良い。

 

前世では夫婦だった? 佐々木蔵之介大杉漣が舞台で共演。

https://ticket-news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=201012200006


次のオタク出費は過去の舞台のDVDかな…。


全然、『守護天使』の話じゃなくなっちゃった!

 

あと、特筆すべきキャスティングとしては柄本佑さん!なかなか重要な役で出てきて蔵之介さんと対峙するんだけど、『知らなくていいコト』を見た後だとめちゃくちゃ感慨深い。これが後世の2大イケメンか…と思うとほほえましい。柄本くんがまだイケメン枠じゃなくて個性派キワモノ枠だったころのお話です。

 

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#佐々木蔵之介