湯長谷の日記

佐々木蔵之介さんを推しています。蔵之介さんがかわいいとだけ書いてあるブログです。

映画『誰も守ってくれない』の感想

いやはや、良作…。好き…。俳優推しでローラー作戦みたいに過去作を見ていくと、こういう感じでノーマークの方向からいきなり良作が飛んでくるから油断ならないよね…。


最初にざっと概要を読んでいて「フジテレビの人気ドラマ・映画シリーズ『踊る大捜査線』の脚本家である君塚良一が監督し、亀山千広がプロデュースを手掛ける刑事映画。」っていうくだりを斜め読みしていたから、勝手にエンタメ作品だと誤解していたんです。どういう読解力かね、私は。いやもう全然、骨太の社会派っていう感じでした。


ある犯罪の容疑者の妹(志田未来ちゃん)とその子を保護する刑事(佐藤浩市さん)が主演の作品です。蔵之介さんは新聞記者の役。息子がいじめにあって不登校になっているということで、いじめの加害者が守られて、被害者が何も救われなかったことが心の中に重く占めているという感じ。出番の尺自体は短いのだけど、とても重要な役で、特に後半の展開はこの蔵之介さんの新聞記者が独自の切り口で報道した記事から展開していったみたいなとこもある。


加害者はどんな目にあってもいい、考えられる限りのひどい目にあってしまえという、ずっと抱いていた気持ちが事件をきっかけに形を変えて表出してきたっていう感じの目つき、ほんと心つかまれる…すごいわ。なんていうか、加害者側が守られることへの怒りに取り憑かれていて、しかもたちが悪いことに、それが職業上の振る舞いとないまぜにになっていて、歯止めが効かない感じになっていて、この件に関してはもうこの人は何を言っても聞いてくれないなと思わせるような、心のどこかが固まって閉ざされてしまっているような演技を、時間的には短い出番の中でよく爆発させることができるわ…。私の推し、やっぱり最高よ。


あと、志田未来ちゃんが若い。そして、すごい。この作品の時は子役っていう年齢じゃないかもしれないけど、天才子役と言われてたのも納得。

 

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